犬ヶ島をみてきた
ウェス・アンダーソンの映画が久しぶりに公開。しかもストップモーションアニメ。その上日本が舞台ときたら、映画館までえっちらこっちら足を運んでしまうわけです。
肝心の犬ヶ島はといえばブラックユーモアに溢れたウェス・アンダーソンらしいスンバラシー映画でした。
この映画についてまず、伝えておきたいのは今回の舞台が日本をモチーフにしていることと、制作陣の日本文化への理解がかなり深いということ。
ハリウッドの地球規模災害系でチラっと出てくるような渋谷のイメージとかそんな教養の低さでなく、下手したら自分よりも日本の伝統文化や近代史への理解があるくらい。
で、それを、
それだけの日本への造形をですね、
おいこら日本バカにしてるのか!(いいぞもっとやれ!)と思わず突っ込みたくなる世界に仕立てられているわけです。鑑賞中何度も、アレな所から訴えられないかしら、大丈夫かしらと無駄にソワソワしてしまうくらいのギリギリさ。
数年前にMUSEがPanic stationのPVを日本で撮影して、無邪気に旭日旗を彷彿させるタイトル画像を入れて各方面から叩かれたのを思い出した。(今はもちろん消えてる)
主人公の少年アタリくんは死にそうな顔した特攻隊の出で立ちだし、出てくる政治家は完全に第二次世界大戦中のソレを彷彿させるプロパカンダなソレだし、世界のオノ・ヨーコは実名で登場(声優もご本人様)、極めつけのわさび爆弾。おまけにきのこ雲までばーん!ときたらもうスタンディングオベーションしたい!
映画では日本のユニークで伝統的だったり、独特の人間性を大幅に誇張して面白おかしく表現しているけど、まあ、日本(人)ってだいたいこんな感じだよね。